98年9月号WAS! 掲載

イタリアサッカー界を震撼させたドーピング疑惑から早一ヶ月。未だに問題が尾を引く中、カルチョの国のリーグ戦が開幕する◆今期は、中田選手がPERUGIAに移籍したことも手伝い、例年になくイタリアリーグへの興味が高まっている様子。そこで、勝手に分析した主要チームのあらまし◆まずは、昨シーズン、Scudetto連覇を成し遂げたJUVENTUS。LIPPIが率いるチームも5年目。恐らく彼が率いる最後のシーズンになるだろう。攻撃陣にはZIDANE、DEL PIEROらを要し、中盤の要にはDESCHAMPSを配す。個人技ではなく、「LIPPIの卓越した戦術を骨の髄までしみこませた選手達が、ピッチ上でそれを忠実に再現する記憶のチーム」と評されるように、まとまりで勝負しているチーム。「組織力」という切り口から語れば、セリエの中で最も完成されているが、不安面もある。オフ期にはこれといった大幅な補強をせず。かといって決して選手層は厚くない。カップ戦を含めた長丁場をどうやりくりして戦っていくのか、名将LIPPIの采配がみもの◆昨シーズン、熾烈なScudetto争いを演じながらも、最後は力尽きたINTER。今期は国民的スーパースター、Roberto BAGGIOを獲得。RONALDOとの夢のツートップがどのように機能するのか。しかし。このチームは実に14ヶ国から選手達をかき集め、そのLINE UPは涙が出そうなくらい豪華だが、続投が決まったSIMONI監督の手腕には疑問が残る。あれだけの選手を集めておきながら確固たる戦術を持たず、ひたすら個人技に頼る…。もしこのチームに「組織的プレー」という文字が加わったら、今期のScudetto大本命かもしれない◆今オフに100億円以上もの大金を使って補強を敢行したLAZIO。チリのSALASスペインのDE LA PENA、そしてつい先日もVIERIを獲得し、カルチョ市場の度肝を抜いた。そのほか、MANCINI,BOKSICらを要す前線の人材は豊富。W杯で負傷したNESTAを欠くのは痛いが、攻撃力、破壊力は抜群だろう。株式上場をしたこともあり、Scudetto奪取は至上命令◆今期はVERON, BOGOSSIANといった中盤の選手を中心に補強したPARMA。DFにイタリア最高のCANNAVAROとフランス最高の右SB THURAMを配し(但し彼はPARMAではセンターバック)、前線にはCHIESA, CRESPOら。これまた魅力あるチーム。ここ2、3年はUEFA CUP出場権獲得圏内で丸く収まっているようだが、セリエの中で最も(諦めの早い)クールなファンにどう応えていくか楽しみ◆そして、中田選手の移籍したPERUGIA。昨シーズンはSERIE Bで5位ながらも、PK戦でTORINOを下してA昇格を果たす。しかし残念ながら、現在すでに中田のチームと評されている=いかにこのチームが頼りないかは明白。先日、COPPA ITALIA一回戦をテレビ観戦したが、みるも無残な戦いぶりだった。はっきりいってA残留が目標となるだろう◆このほか、忘れちゃいけないMILANや、昨シーズン、プロビンチアのクラブながら大健闘したUDINESE、「Scudetto請負人」トラパットーニが監督就任したFIORENTINA等があるが、後は自分の目で確かめて◆9月13日、98-99 SERIE A 第1節 PERUGIA v JUVENTUS (wowowにて生中継、同カードはフジテレビでも14日早朝に放送予定。)要注目。


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