| ワールドユース・TV観戦レポート/メキシコ戦・ウルグアイ戦 |
|
遂に日本サッカーが国際舞台で頂点を争うファイナルへの進出を果たした。こりゃ凄いことである。パチパチパチ…ヒューヒューピーピー、ドンドンドン、パフパフ〜ッ。いやはやお見事。結果的には準々決勝、準決勝と、舞台が大きくなるにつれ、より大きな功績を上げたことになろう。然しながら、サッカーとしてのゲーム内容の面白さからすると、やはりベスト8進出を果たしたポルトガル戦の方が良かったな個人的には。 セリエA29節、ヒデの刃物のようなスルーパスに絶叫し(ペルージャ×ローマ)、復活ののろしを挙げたビエルホフを取り巻くミランのチームワークに感動(ミラン×ウディネーゼ)させられた後のTV観戦ということもあり、メキシコ戦には物足りなさを感じてしまった。やはり国家選抜とはいえ子供と大人の創作物には決定的な違いがあるものだ。まずパススピードが全く違う。速ければ良いという訳ではない、緩急折り混ぜたスピードが奏でるリズムが鍵だ。さらにミスの数が決定的に異なる。この違いで、一個のボールがフィールド上を描く軌道のスペクタクル性に大きな差が生じてしまうことになる。 プロスポーツが、観られることにより成立しているという概念が、ヤングジャパンには欠けている気がする。状況がどうであれ、休んでいるようなシーンを見せてしまってはいけない。サッカーとは言わずもがな90分間のドラマである。全てが連続しているのだ。手抜きが含有された創作物が見るものに感動を与えることはない…。こうしてみると、ポルトガル戦は、ポルトガル主役の悲劇だったのではないかとさえ思えてしまう。 メキシコ戦では小野伸二の天才的なゴール以外見るべきものは何もなかった。画面からは選手の苦しそうな表情ばかりが伝わってきた。 ウルグアイ戦は基本的には良かった。中盤のめまぐるしいポジションチェンジ、随所に観られる個人技、流れるパスのハーモニー…。ただ、全体的に止まっている時間帯が多過ぎた。それは観るものを飽きさせる。
技術という武器は身に付けた。戦術としてのセオリーも相当数、共通意識として確立している。今後ヤングジャパンに必要なのは90分という時間感覚だ。サッカーには必ず時間的な波がある。攻めの続く時間、耐え忍ぶ時間。それらは、決して訪れを待つようなものではなく、能動的に呼び込むものである。無駄な時間など全くない。 ここまで来た快挙の波を恒久的に持続させるべく、STONEDしたサッカーを魅せてもらいたいものである。決勝戦は土曜日の深夜。
22 Aprile 1999 |