STONEDSとしてのサッカースタイル#2


このところ人生に行き詰まった感もあり、アルコールまみれの脳みそを地球の中心に回帰させつつビッグバンを外側から見るためにはどうすれば良いかなどと、全く現実味のない意識で自分自身を見つめ直す日々が続いている。少なからず私の人生に密着しているサッカーについても、恐らく生涯を費やして終わらないだろう展開が日夜巡らされていることになるのだが、そんな中、自分は草サッカーチームの監督という役割を担っているのだという今更ながらの現実に殊の外衝撃を受けてしまった。ここんとこ悔しい試合が続いたこともあり、自分なりに真剣に草サッカーにおける監督の役割について考える必要性に迫られたのだと思う。グランドで身体を動かしてナンボの一レクリエーションに過ぎない草サッカーに机上の空想を持ち込むなと言われればそれまでだが、取り敢えず私の考えを聞いてください。

11人がひとつの生命体として意識を共有し、各々を有機的にプレーすることがSTONEDS'サッカーの真髄。まずは気持ちから。
てなことを書いて前回を締めくくった訳であるが、今までは、バラバラな個人が自然にまとまるというアストロ球団的な、個性集団の確立を漠然と追い求めていたのだと思う。しかし、現状のストーンズのようにメンバー構成が毎回変わる状況では、試合毎にプレースタイルを変えるか或いは全てを成り行きに任せるかのどちらかしかやりようがなかった。システムこそ4-4-2のダイヤモンドってカタチが暗黙裏に了解されて来た訳だが、このカタチは一人の守備的MFの出来不出来にかかる比重があまりにも大きく、構成人員や対戦相手によっては通用しないとの危惧が予々からあった。守備的MFを2枚置くというカタチも何度か試したが、トップ下のスペースが空いてしまい、どうもしっくり来ない。まぁ成るようにしかならんと適当に放っておいたところ、ここへ来てある構想が思い浮かんだのであった。言うなれば、ワンボランチとダブルボランチのカタチを融合したようなものであるが、ボランチに関して言及しておくと…

そもそもボランチを守備的MFと解釈し続けることもサッカーの時代背景を考える時、無理が生じはじめているのかもしれない。このことは日本でプレーしているブラジル人、或いは指導者たちは常に口にして来た。かつて平塚、川崎、柏と3チームでコーチ、監督を務めたニカノールが、「3ボランチ」の戦術を説明した際、ボランチが「守備的MF」と和訳されていることを知り、「そんなポジションはブラジルにはない」と苦笑したこともあった。この位置は、1953年にブラジルが南米選手権で準優勝した際のゼゼ・モレイラ代表監督が「攻撃の起点を中盤にも置く」との発想から始めた戦術の一環と考えられて来た。ボランチの意味も、現在伝わる「ハンドル」のようにゲームとボールの方向を操る、というよりむしろ「可動、移動性のある」といった形容詞の意味で始まったのではないか、そのほうが役割にはフィットしている、と再認識する流れもある。(Number496より抜粋/テキスト・増島みどり)

ということなので、単純に3ボランチと呼ぶには語弊が生じる恐れがある、あえて3サイクルエンジンシステムとでも呼んでおこう。要は、トップ下とダブルボランチの位置を含む中心部分を3人のプレーヤーで構成、ゲームの中心をそこに置くというものである。これにより、どのような効果が期待できるか。個性派集団の意識を随所でまとめあげることにより、一人にかかる負担が軽減される。同時にグループプレーが容易に出来るようになる。さらに、とにかくセンターの3人にボールを集めるという単純な決まりで、メンバー構成に左右されないサッカーのスタイルが確立出来るのではなかろうかというのが目論みである。

    ◆

 ●  ◎  ●
   ◎
     ◎
▲   ▲   ▲
    ▲

これが基本形、◎がエンジンを動かす3つのピストンとなる。◎の3人は、ゲームの流れにあわせてシステムを流動させるものとする。

  ◎   ◆
    ◎
 ●     ●
    ◎
▲   ▲   ▲
    ▲

守備的な場合は基本形をとり、攻撃的な場合は慣れ親しんだ4-4-2のカタチをとるというのが単純な決まり。常に、◎の3人が、全体のバランスを取るように心掛ける。

●   ◆   ●
  ◎   ◎
    ◎
▲   ▲   ▲
    ▲

3トップのカタチにも成り得る。
攻撃の基本はサイドから。その際の約束事をいくつか。

1/守備的MFは横に並ばない。
意識として常にいつでも攻撃を仕掛けられような体制をとること。ピストンの3人は定位置をキープしてはいけないってくらい常に目まぐるしく動き回ってほしい。

2/サイドバックの上がりの徹底。
サイドハーフ、サイドバック、同サイドのピストン、この3人でバランスをとれば、サイドバックの攻撃参加が容易になるはず。サイドの人はセンタリングの練習をしましょう。はい。

3/バックラインの統率。
サイドバックが上がったら、原則として逆サイドバックは絞る。攻撃をしかけている時も、常に3人はバックラインに残るように。でもって全体を後ろから押し上げてやることを忘れずに。

   ◆   ◎/●
▲   ◎
↑ ●    ●/◎
    ◎
  ▲    ▲←
    ▲

攻撃時はこのようなカタチが理想かな。先日このシステムを試したところ、まぁうまく行くのではないかとの感触を得た。但し、ハーフ、バックともサイドの運動量が思ったより多く要求される。もちろん、エンジン部を担うピストン3人組の負担は殊更大きい訳だが、取り敢えずエンジンさえしっかりしていれば周りに初めて参加の人が入っても同じスタイルでやっていけるのではないかというのが安直なところである。実は人員配備に伴う気苦労を解消したいだけに過ぎないのかもしれないが、しばらくはこういうことで、みなさんに認識していただきたい所存。よろしくどうぞ。

監督